相続税の早見表の見方と注意点

相続対策や納税資金のための試算はある程度の正確性が必要

将来的に多額の遺産を引き継ぐ予定がある場合は、節税や納税資金の確保について検討する必要があるでしょう。例えば、10億円の遺産を相続することが将来想定される場合、配偶者と3人の子供に課される相続税額の合計は、ざっと計算しただけでも3,600万円弱です。手元に十分なお金があれば特に準備をしなくても納税できるかもしれませんが、相続税は原則として現金で納める必要があります。現金が不足すると予想される場合は、相続する日に備えてまとまったお金を準備しなくてはならないでしょう。

相続内容がシンプルで、相続税の早見表によっておおよその税額を把握できるというのなら問題ありませんが、複雑な要素が絡む場合はできるだけ正確な試算が求められます。適当に計算してしまうと、実際に支払うべき税額と早見表の税額との間に大きな誤差が出て、「現金が足りなくて期限までに税金を支払えない」ということにもなりかねません。

できるだけ正確に相続税を計算するには、
・相続する財産(マイナスの財産も含む)を正確に評価する
・適用する特例や控除を明確にする
・法定相続人の数を明らかにする
・各種控除や特例などの計算方法を覚える
ことが大切です。
そのうえでシミュレーションをして、どのような相続対策が適切かを見極めましょう。

税理士 江成健一

江成健一

税理士法人エナリ 代表社員の江成と申します。
相続というと先のことだと思われるかもしれませんが、対策は元気なうちにしておくことをお勧めします。
亡くなった後もご自身の意向が反映される手段として、また、残された方々も安心して財産を引き継げるように家族信託という方法もあります。認知症になってからでは対策は難しくなります。
元気なうちに、お気軽にご相談下さい。

専門分野・得意分野
相続、事業承継、信託財産管理会計、税務
資格
  • 税理士(法人登録番号:459 登録番号:17544)
  • 中小企業診断士、社会保険労務士
所属団体名
東京地方税理士会小田原支部
所属事務所
税理士法人エナリ
所属事務所の所在地
神奈川県小田原市城山3-25-23

活動実績・専門分野

明治大学商学部商学科卒業。筑波大学大学院ビジネス科学研究科企業法学専攻修了。法学修士。
著書「200年企業を目指して」(平成30年)他。
ドラッカー理論、ポーター競争戦略等に基づく経営指導を行う。マネジメントスクールを開催し、地域の成長と発展・豊かな社会の創造・日本の成長と発展を考え、200年企業を目指し、日々マネジメントの普及活動の実践を行っている。

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